大規模火山噴火による遠隔災害

15:45~16:30
国立大学法人 京都大学防災研究所 火山活動研究センター 教授
井口 正人 氏
C会場

略歴

昭和56年 京都大学理学部卒業、京都大学防災研究所桜島火山観測所助手、平成7年 同助教授、平成24年 京都大学防災研究所火山活動研究センター教授(センター長併任)

内容

通常火山噴火は小規模であるため局所的な災害と考えられがちであるが、大規模噴火では火山から遠く離れた場所でも災害が発生する可能性がある。2022年1月にトンガで発生した海域噴火によって発生した津波はわが国にも被害をもたらした。災害要因は複雑であるが、津波と火山灰は遠く離れた場所にも達する。桜島の過去の大規模噴火では関西地方にも降灰があった。次の大規模噴火では関西地方にも1cm程度の降灰があると予想しているが、交通、電力、通信インフラへの影響が最も顕著である。桜島噴火における知見をもとにその対策を解説する。