昨年の豪雨災害による災害廃棄物が、2018年西日本豪雨を超え過去最大/政府が災害時の停電対策を強化、老朽鉄塔の更新や電柱の地中化促進に基金設立
● 昨年の豪雨災害による災害廃棄物が、2018年西日本豪雨を超え過去最大
環境省は、昨年9月台風15号、10月台風19号による災害ごみの発生量が15都府県で計約215万tに上ったと公表。2018年西日本豪雨(約190万t)を上回り、豪雨による発生量は過去最大になる見通し。台風19号は東日本を中心に記録的な大雨をもたらし、宮城県や福島県、長野県等で河川の氾濫が相次ぎ、広範囲に亘って浸水、浸水地域の住宅から家具等のごみが発生。台風15号でも強風による倒木やビニールハウスの倒壊で多くのごみが発生。同省は、ごみの全量処理に最大で約2年かかる見通しとしています。災害時のゴミ処理も重要な備えの一つとなっています。
● 政府が災害時の停電対策を強化、老朽鉄塔の更新や電柱の地中化促進に基金設立
政府は先月25日、災害による停電対策等を強化するため、電気事業法等の改正案を閣議決定。復旧が円滑に進むよう、電力会社に他電力会社、自治体等との連携計画の策定を義務化。2018年北海道胆振東部地震に伴う全域停電や昨年9月台風15号による停電の長期化等を教訓とし、地域が一体となって電気の安定供給を維持する体制を整備。電力会社の連携計画には被害や電源車の情報共有に加え、復旧作業の統一化も盛り込む。また各電力会社が資金を拠出し、被災した電力会社の復旧に充てる基金を設立し、老朽鉄塔の更新や電柱の地中化等を促進する狙い。改正案は今国会に提出し、連携計画の策定は今年の秋までに義務付けるとしています。